自動フェイルオーバーでは、正常なサーバーが障害サーバーのカメラを自動的に検出して接続します。障害が発生したサーバーと正常なサーバーが同じシステム内に存在する必要があります。サーバーの電源およびネットワーク障害、またはすべてのストレージドライブでの障害発生時、デバイ スは最初に応答したフェイルオーバー有効サーバーに転送され、クライアントは自動的に再接続されます。
注: カメラがシームレスに録画を継続できるように、フェイルオーバー有効サーバーには 30 日間のライセンス猶予期間が与えられます (「期限切れおよび無効なライセンスキー」参照)。
フェイルオーバーが機能するためには、最低でも2台のサーバーで有効化されている必要があります。しかし、システムを適切に保護するためには、すべてのサーバーでフェイルオーバーを有効化する必要があります。これはすべてのサーバーを保護するためであり、フェイルオーバーの成功は個々のサーバーのデバイス容量に依存するためです。
たとえば3台のサーバーを持つシステムで、サーバーAは最大カメラ収容数256台のうち160台、サーバーBは最大256カメラのうち128台、サーバーCは最大256カメラのうち176台をアクティブに録画しているとします。この場合、サーバーAのフェイルオーバー容量は96台 (256 - 160)、サーバーBのフェイルオーバー容量は128台 (256 - 128)、サーバーCのフェイルオーバー容量は80台 (256 - 176) です。
これらのサーバーのいずれかに障害が発生した場合、切断されたすべてのデバイスを収容するには、残った両方のサーバーが必要になります。たとえばサーバーAに障害が発生した場合、デバイス160台ぶんのスペースが必要になります。サーバーBのフェイルオーバー容量は128台、サーバーCは80台であり、どちらか一方だけでは足りません (128 + 80 ≥ 160)。同様に、B に障害が発生した場合の128デバイスを収容するには A (96) + C (80) が、Cの176デバイスには A (96) + B (128) が必要です。
ネットワークや電源に障害が発生した場合、フェイルオーバー完了までに約1分かかります。アーカイブの再生は、再生対象録画データをもつサーバーにアクセスできるようになるまで機能しません。
サーバーのフェイルオーバー設定
フェイルオーバーの優先順位設定はシステム全体でのオプションであり、システム内のすべてのサーバーで同期されます。
1.リソースパネルで目的のサーバーを右クリックし、[サーバー設定] を選択してください。
2.サーバー設定ダイアログの [全般] タブで、「フェイルオーバー」を有効化してください。
3.そのサーバーに接続できるカメラの最大数を入力してください (Intel/AMD のCPUでは最大256台、ARM CPUでは最大12台)。
4.「サーバー所在地ID」を設定してください。デフォルトでは、フェイルオーバーが有効なすべてのサーバーでこの値は0です。同じ 所在地 ID を共有するサーバー同士はフェイルオーバーできますが、異なる所在地 ID を持つサーバー同士はフェイルオーバーできません。これにより、適切なサーバー間でフェイルオーバーが行われるようになります (たとえば、同一拠点内のサーバーは同じ所在地ID に設定し、遠方にあるサーバーは異なる 所在地ID に設定することができます)。
5.「適用」または「OK」をクリックしてください。
6.追加のフェイルオーバーサーバーを有効化するには、手順 1 ~ 5 を繰り返してください。
特定カメラに対するフェイルオーバー優先度の設定
フェイルオーバー優先度設定では、最も重要なデバイスを優先的に収容し、その後優先度の低いデバイスを扱い、そして重要でないデバイスはまったく転送しないように設定できます。
デフォルトでは、システム内のすべてのカメラのフェイルオーバー優先度は「中」に設定されています。指定カメラに対するフェイルオーバー機能をオフにするには、「フェイルオーバーなし」に設定してください。
1.[サーバー設定 > 全般 > フェイルオーバー優先度] をクリックしてください。
2.各サーバーを展開し、接続されているカメラの優先度リストを表示してください。デフォルト設定は中です。
3.必要なカメラを選択し、下部のボタン (「フェイルオーバーなし」、「低」、「中」、「高」) のいずれかをクリックして、希望の優先度を設定してください。
4.フェイルオーバーの優先度を設定したいすべてのカメラについて、手順 2 ~ 3 を繰り返してください。
5.「OK」をクリックして、フェイルオーバー優先度ダイアログの変更を適用してください。
6.サーバー設定ダイアログで「適用」または「OK」をクリックしてください。